2018/09/28 16:36



こんにちは!

HOLON SOUNDS STAFFです。
リリースから少し日が経ってしまいましたが...
みなさま、ALBUM『Chario』はもうお聴き頂けましたか?

『Chario』のリリースを記念して
Charlieの2人と音楽ライター+編集者の猪又孝さんとの
インタビューをお届けします。

全曲紹介もしていますので、是非じっくりお楽しみください!

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PESとショーゴがめざした『Chario』の世界


PES:当初の予定通りカタログみたいなアルバムができました。
楽曲制作はもちろん、ジャケットにせよ、グッズにせよ、プロデュースチームとしてこういうことができますよっていうメニュー表。
ようやくこれでお店オープンです。

ショーゴ:サウンド面では、2018年に出すものなので、トータル的に2018年っぽいモノにしたかったというところはありました。
でも、モロに今のUS最前線の音ではないし、かといってJ-POPど真ん中でもない。

PES:それはショーゴがずっと言ってたこと。その間をやらないとダメですよと。
モロにUSとかUKみたいなものを作ってもダメだと言ってたんです。

ショーゴ:そういうのをやってる人はたくさんいるんで、Charilieがやらなくてもいいかなと。
イマドキ感は匂いづけ程度でOKというか、新し過ぎると来年聴けないんじゃないかと思うんですよね。
洋服もすげえトレンドなものは毎年着られなかったりするから。
あと、今の海外のダンスミュージックとかは今回くらいの音量・音圧だし、長く聞いて欲しいということで、
今回は全体的に音量を抑えて作りました。
音を小さくすることで耳を傾けて欲しいと思ったんです。
音がデカいものって下手するとうるさく聞こえて「あぁ、わかった、わかった」ってなるけど、
これくらいの音量だと自分から聴きにいったりすると思うから。でも、クラブで鳴らしても通用するように
低音とか出すところはしっかりバシっと出してるんです。

PES:リリックも同じで、今回はなるべく長く聴けるようにっていうことを考えて書きました。
ずっと流れていても大丈夫なように、言葉数はあまり増やしたくなかったし、繰り返すサビは英語にしたり。
あんまりメッセージ性が強くならないように、とか。

ショーゴ:PESさんは1曲の中に同じリリックの箇所があってもコピペはせず、全部ちゃんと歌うんです。
だから、繰り返しは繰り返しでも、ちゃんと聞くとブレスが違っていたりするから繰り返しじゃない。
同じ言葉でも前後半でニュアンスが違うから、そういう部分も聞いてもらえればうれしいです。

PES:今回のジャケットは、リップスライムのときから写真を撮ってくれている大石祐介くんの写真です。
場所はニューヨーク。彼が今年出した写真集に入らなかった写真を使わせてもらいました。
プロデュースチームとしてやりたいところがあるから、二人で顔を出してイェイ!っていうよりは、
日常を切り取った写真の方が、匿名性があっていいなと思ったんです。

ショーゴ:アルバムを作り始める前に俺が「シティ感、必要ですよね」って話したことがあったんです。
それもこの写真を選んだ遠因にあったかも。

PES:昼でもなく、夜でもなく、夕暮れどきの雰囲気がいい。
渋滞してゴチャゴチャしてる感じも今回の音にハマっているなと思ったんです。
それと『Chario』というタイトルは、僕が決めました。
由来はショーゴの口癖から。

ショーゴ:俺がよく「フムフム」って言うんです。
そこから「フムフム、フムフム」「フムフムお、フムフムお」とか言い出すようになって。

PES:「ヤバお」とか。「ウマお」とか(笑)。

ショーゴ:で、いよいよタイトルを決めなきゃならないからってスタッフにせっつかれたときに、
PES さんが「チャリオかな」って言いだして、「えー!? ヤバおなんですけど」って(笑)。
翌日いくつか違うアイデアをメールしましたが、
PESさんからは当然のように「チャリオだろ」って返ってきました(笑)。

+++


PESとショーゴで『Chario』全曲トーク


01. Chario

PES:アルバムタイトルが決まった後に、イントロっぽい曲がないなと思って作った曲。
このアルバムが「ど」が付くくらいのヒップホップで始まったら面白くない?っていうアイデア先行で作りました。
今までまったくやってなかった方向だし、試聴機とかで聞いたらハッとなるはず。

ショーゴ:1回CDを見るでしょうね。「あれ?ディスク間違ってる?」って。
僕もデータが送られてきたときに笑っちゃいましたから。
こんなPESさん初めてだから「ヤバお」と思って(笑)。
ビックリしましたから、衝撃で。

PES:今のTrapだけど、昔のハードコアヒップホップの感じも少し欲しいなと思って、その間を狙ったんです。
今のヒップホップは薄ーくパットの音が入ってるものが多いんで、
そういうのは入れずにストリングスを使って、いなたさを出すっていう。

02. Get you feat. Kotone Sheena 
ショーゴ:イントロの「Chario」も男っぽいトラックだと思うんですけど、
次も男っぽくいきたいなと思ってトラックを作りました。踊れる曲が好きなんで、
これは腰を振ってる感じが出たらいいなと思ってました。

PES:椎名琴音ちゃんのことは「こっちゃん」って呼んでるんですけど、
もともとこっちゃんのお母さんとオンラインゲーム友達で、こっちゃんが17、18才くらいのときから知ってます。
その頃こっちゃんはウクレレで歌っていて、その声が素晴らしくて。
で、リップスライムの「ROAD MAP」という曲に参加してもらって、
そのあと岩井俊二監督が組んだ「ヘクとパスカル」のボーカルをやることになって。
こっちゃんは声が独特で透明感があるし、少年っぽい声にも聞こえるんでラップしたらハマりそうだと思って誘ったんです。
歌詞テーマは、楽しいことから逃れられない。
こっちゃんと話してたら「楽しいことしたーい」って言ってたからそういう感じがいいかなと。
“楽しいモンスター”みたいな子が「つかまえちゃうぞ♡」「楽しい方にひっぱっちゃうぞ!」
みたいにやってくるイメージで書きました。

03. Wandering
PES:もともとは9月23日にソロで出演する「WANDERING」っていうフェスのCMソングとして作った曲。
歌詞はフェスで歌ったら気持ちよさそうな開放感をテーマにしてます。
曲調はEMFの「Unbelievable」とか、プライマル・スクリームの『Screamadelica』とか、
90年代初頭のエレクトリックロック、アシッドハウスとかのイメージ。
ちょっとアーシーだけどサイケデリック感もあってファンク感もあるっていう。
最近、ヨースケ@HOME 、DJ NONと一緒にBravoっていうユニットを作ったんですけど、
こういう曲調だったらギターのバンドでもできるんで、そっちのライブでは試しにやってみたりしてます。

ショーゴ:初披露がCharlieじゃないっていうのにビックリしましたけどね(笑)。
ライブでやるからトラック送って、って言われたから送りましたけど「あれ?」って。
これは曲ももちろん好きだけど、PESさんのボーカルが好きな曲です。


04. PARAISO (Album Mix)

PES:初夏のイメージで作りました。PARAISOはポルトガル語で、パラダイスを意味する言葉。
だから楽園とかそういうイメージ。
もし「PARAISO」でMVをつくるならプロサーファーたちの群像ドキュメントというか、
いろんな人たちの「海、楽しいね」っていう感じをまとめようと思ってたんです。
サーフィンやってて楽しそうに見えるけど、皆それぞれに苦しい生活を抱えながら頑張ってやってるから。
でも、海に入るとみんな「この楽しさのためにやってるよね」って言う。
その一瞬のために生きてるねっていうことも歌っておこうかなと。

ショーゴ:以前のEPのときはシングルっぽくシャキシャキくっきりしたミックスにしてるんですけど、
今回のAlbum Mixは、長く聞いてもらいたいんで、わりとマイルドな音にしています。
PESさんのボーカルも「さしすせそ」とか「たちつてと」の音のところは少し落としてる。
そうすることでアタック感が減って耳当たりがよくなるし、それに伴ってシンセのバランスも少し下げています。

05. IMA (Album Mix)

ショーゴ:アルバムということを考えたときに曲が始まるまでに少し助走があってもいいかなと思って
新しくイントロを足しました。あと、「PARAISO」と同じように、「さしすせそ」「たちつてと」を
少し抑えめにして、長く聴けるようにしてます。それも最近の流れで、EPを作った今年2月の時点では
ああいう感じのミックスで良かったと思うんですけど、そこから半年経って9月になると、もう音楽のトレンドが変わってる。

PES:今は生々しい感じが増えてるからね。
ショーゴ:そう。今、音楽は月単位くらいで流れが変わってくるから、そういうところも意識してます。
だから、これは9月バージョンの「IMA」。

PES:Charlieは、MVだったり、CDだったり、配信だったり、ライブだったり、1個1個ミックスが違うんです。
「これはやっぱ変えよう」って変えちゃうから。
発表するタイミングによって、そうやって音をフレキシブルに対応できるところもCharlieの良さだと思ってます。

06. Nothing
ショーゴ:アルバムにドラムンベースがねぇなと思って作りました。
ドラムンベースは好きなんですけど、全部重いじゃないですか。
重低音が響きまくる、みたいな。そこがあまり好きじゃないから、これくらい軽いのもいいんじゃないかと思って作りました。
SurfaceとかIntelとかパソコン系のCMで流れていそうなイメージで作ったから、ぜひそういうCM で使って欲しいです。

PES:歌詞は、最初、日本語で書いたんですけど生々しいなと思って英語詞にしました。
テーマは「失うものは何もない」。
だけど、シリアスなことを歌いたかったわけじゃなくて、「あとは登っていくだけだね」みたいな、
いい意味で軽くてポジティブな歌です。
友達のサーファーとかがデカい波に向かって「いくぜ」って突っ込んでいくようなイメージもありました。

07. RAY feat. Nami Miyahara
PES:Namiはリップスライムでたくさん参加してもらってるけど、
大人になってきてシンガーとして堂に入ってきた感じがあるし、声に太さも出てきて、
そんなNamiの声がありきで作った曲です。
最初、雨っぽい曲だなと思って「雨が降っていても、いつか晴れるから辛くない」みたいなことを
歌ってたんですけど、先日の西日本豪雨の様子を見てると、そんなことを軽々しく歌えないなと思って
「雨が降った後は晴れるから頑張っていこう」「光が差すところにもう一度行こう」っていう内容に変えました。
だから、タイトルも希望の光を表す「Ray」にしたんです。

ショーゴ:サビ前のタカタンッ!っていうティンバレスみたいな音がいちばん好きです。
あと、PESさんが入れたサビのシンセがすごくいい感じだなって。
なんかザ・チェインスモーカーズみたいな雰囲気をちょっと感じました。
イントロのウォータードロップの音は20個くらいウォータードロップの音を聞いて厳選して入れてます。 


08. A Little

ショーゴ:これはPESさんに「インタールードみたいなのない?」って言われて、
5秒後くらいに送った曲(笑)。
もともと何かに使えないかと思って作ってあったものだったんですけど。

PES:バラードみたいな曲がなかったし、アルバムとしてずっと上げっぱなしなのはどうか?と思って、
インタールードが欲しかったんです。これはすごく良いインタールード。
めちゃくちゃインタールードっぽい、これこそ“THEインタールード”。

09. Tobikiri feat. WISE, Tarantula
PES:パーティーチューンを作りたくて、お馴染みのお友達二人にラップを入れてもらった曲。
最初は題名がなかったんですけど、勝手にショーゴが「Tobikiri on for you」っていうタイトルをつけて作業を進めてて。
最後の最後でアルバムに入れることにしたときに、よく考えたらサビもシンセのリフだし、
「tobikiri on for you」なんて歌ってないよと。「とびきりをfor you」だからって。
でもそれじゃ長いからっていうことで、もう「Tobikiri」でいいかと。

ショーゴ:トラックは結構前に作っていて、いつかやりたいってPESさんに言ってたんです。
ムーンバートン感があるトラックだけど、音のこだわりはサビのシンセと、あとはDiplo感。
俺もDiplo好きだぞ!っていう思いが現れたトラックかもしれないですね。
 
10. MASA
PES:先日、WBOスーパーフェザー級王座に輝いた伊藤雅雪選手に頼まれて作った入場曲。
雅雪選手への歌だから「MASA」。僕もマサツグでマサなので、いいかなと(笑)。
僕が見てきたボクシングだったり、昔見ていた新日本プロレスのテーマ曲(Emerson, Lake & Powell「The Score」)だったり、
あとはローリング・ストーンズの「Start Me Up」とか、ヴァン・ヘイレンの「JUMP」とか、
ああいう派手な登場感、高揚感を意識して作りました。淡々とラップしてるパートは黙々とミット打ちしてるところとか、
試合2ヶ月くらい前から黙々と試合に向かって行くから、そういうイメージで作ったところもあります。

ショーゴ:僕はベースとキックを別々に入れるんですけど、PESさんってベースがついてるキックの音が好きなんです。
どぉーん、どぉーんっていう音。「Chario」もそうなんですけど、キックがどぉーんって響いてる。
キックだけになって音が減ってるところにPESさんのラップが乗ってくるので
「お前、ラッパーかよ(笑)」っていう曲になってるし、そこがポイント。


11. Tonight

ショーゴ:BPM128の曲って世の中にゴマンとあるから、どんなものを作っても、
どれもありそうで難しいんです。でも、敢えて128の曲をやりたいなと思って挑戦した曲。
これはすげえ悩みました。2、3週間くらいは悩んだ。でも、128でこの感じは最近ないと思うんです。

PES:ショーゴは、たまにこういう80sぽいのを作ってくるからメチャクチャ困る。
あのユーロビートみたいなサビのシンセのリフとかヤバおだもん(笑)。
ただ、ベースラインにちょっとディスコ感があるから、リリックは「夜、ダンスフロアで君と流星」みたいな
キラキラしたイメージで書きました。バブル感が若干ある感じというか。

ショーゴ:これはサビのシンセのリフをあまり伸ばしてないところがポイント。
スタッカートするというか、休符を入れてく。そこが当時の80sと違うところ。
そのぶん余計にウキウキゴキゲンになっちゃってるんですけど(笑)、
ここから1曲目の「Chario」に戻るとギャップがあって面白い。ぜひお試し下さい!

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PESとショーゴが向かう『Chario』の先の世界


PES:実は今回、ゲストをフィーチャリングしたんだけど、
先方のスケジュールの都合で間に合わなくて入れられなかった曲もあるんです。
今後はそれを回収していって、ゆくゆくリリースしていきたいなと考えてます。

ショーゴ:とりあえずこれでカタログができたんで、次はそれを人前で発表したいですね。
Charlieでは今後、月に1.5くらいライブしたいんです。0.5というのはDJイベントもアリかなという意味。
ライブイベントにはもちろん出たいし、レギュラーイベントとかがやれるようになればいいなと思ってます。

PES:Charlieのライブに関しては、どういうスタイルでやるか考え中なので、楽しみにしておいてもらえれば。
年末にはHOLON SOUNDSでの東名阪クアトロツアーがあるし、ようやく名刺代わりのアルバムができたんで、
これからライブイベントとか精力的に動いていきたいなと思ってます。
あとは、どんどん他の人を入れて一緒にやってもらったり、誰かの曲を作ったり。
プロデュースユニットと言いながら、今のところは自分たちが表舞台に出ているので、
今後は完全に誰かをプロデュースすることもやっていきたいなと思ってます。




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